旅行年月:2018年9月
本日は日帰りにて比叡山延暦寺の三塔をめぐりをします。
まずは、JR湖西線の比叡山坂本駅で下車し、北側へ広い道(316号線)をまっすぐ歩いて行きます。道沿いの途中、京阪電車の坂本比叡山口駅もありますので、京阪電車の方が便利な方は、こちらを利用すると良いでしょう。
また、この通りは日吉大社の参道にもなっており、両側には多くの寺院や神社が見られ、日吉大社 二ノ鳥居から緑が多くなってきます。
山側(八王子山)に目をやると日吉大社の三宮宮と牛尾宮が見えますが、日吉大社は後日行くことにします。
日吉大社の赤鳥居の左側を曲がって進んでいくと坂本ケーブルのりばが見えます。(JR比叡山坂本駅からここまで徒歩20分ほどです)
この日は連休中だったので、混雑を見込んで、始発(8:00発)に乗ろうとしたため朝早く出発した甲斐があってか、到着した時はまだ誰もいませんでした。
まだ出発まで30分ほどあったので、券売機で乗車券を先に購入。(片道860円)
出発時には乗客も数十人ほどになっていましたが、それでも車内は空席が目立つほどでした。帰りはものすごく混んでいたので行きだけでも始発にしておいてよかったです。
坂本ケーブルは長さ日本一だけあって、乗車時間は少々長めの11分。途中駅にほうらい丘駅、もたて山駅がありますが、事前に係員に知らせておかないと止まりません。
ケーブルからの外の眺めは下記の動画で確認できます(上りと下り)が、残念ながら見所はあまりありません。
もっと琵琶湖が見渡せるのかと思っていましたが、ほとんど山中を走るので、その点は少々残念です。
また途中で線路が二つに分かれてターンアウトを呼ばれるケーブルカーのすれ違いが必ず見れるので、ここはチェックポイントです。
到着した延暦寺駅の前に展望台がありますので、琵琶湖の景色はここで堪能できます。一応、駅の2階にも資料室から外に出ることができますが、木が多くて西側の景色を少しだけしか見れませんでした。
●比叡山坂本駅からケーブル坂本駅までのルート(googleMap) >
上りの動画↓
下りの動画(フルバージョンです)↓
東塔へ向かう前に先に無動寺谷の明王堂と大乗院に寄っていきます。(弁天堂も近くにありますが、今回はパスしました。)
無動寺は一応東塔のエリアに入りますが、南山呼ばれているようです。時間のある方は寄っても良いかと思います。延暦寺駅からは徒歩10分ほどです。
行きは下りなので楽ですが、また戻ることを考えるとちょっとおっくうになります。朝早かったので若い修行僧が参道やお堂の前を掃除していました。
明王堂からは琵琶湖の景色が見え立地場所もいいですね。大乗院(親鸞聖人が修行されたところ)は明王堂から急勾配の階段を下りてすぐですので、合わせて立ち寄ってみては。
余談ですが戻り道で野生の鹿に遭遇しました。さすがに奈良の鹿と違って近づくと逃げていきます。
比叡山延暦寺は東塔地域、西塔地域、横川地域に分かれていますので、順番に東塔→西塔→横川と廻っていきたいと思います。
なお、比叡山延暦寺は1994年に古都京都の文化財の一部として、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。
巡拝料金は3つの地域合わせて700円です。各地域の受付で券の提示を求められますので失くさないようにしましょう。
3つの地域でメインとなるのは東塔なので、やはり10時ぐらにはもう観光客がかなり多くなっていました。
朱印の受付なんかも9時半ごろは誰も並んでませんでしたが、西塔、横川と廻って最後に東塔に戻って帰ろうとした14時ぐらには長蛇の列になっていました。
●比叡山延暦寺HP https://www.hieizan.or.jp/
延暦寺駅から東塔の巡拝受付まで徒歩約7分ほどです。東塔は見所が多いので、人も多く必然的に滞在時間が他の地域よりも長くなりました。
また、今回自分は入りませんでしたが、興味のある方は東塔地域延暦寺バスセンターのすぐ近くに国宝殿があり、数多くの仏像・仏画・書跡等の文化財が展示されているので寄ってみてはいかがでしょう。
ここでのメインはやはり根本中堂(総本堂)になるわけですが、ちょうど2016年から10年間かけての大改修の途中でした。外観全体を見ることはできませんでしたが、参拝は可能で改修中の様子も中に入って見ることができます。
中での撮影は指定されたステージ上からのみ可能です。
本来の根本中堂は織田信長の焼き討ちによって焼失していますので、現存の建物は江戸幕府の徳川家光にによって再興され、1955年昭和の大改修を経て今に至っています。
中に入って屋根全体を見渡すと一見綺麗に見えますが、よく見るとかなり傷んできているのがわかります。改修完了後にはぜひもう一度訪れたいと思います。
次に戒壇院からそのまま左の道へ進んで西塔地域へ向かいます。
人も多く、にぎわいを感じる東塔地域に対して、観光客も少なく静けさを感じる西塔は釈迦堂を中心とした区域となります。
東塔から西塔へ徒歩で向かう人は少ないようで、道中にほとんど人はいませんでした。東塔の戒壇院から西塔の釈迦堂までは徒歩30分ほどです。
戒壇院から向かうとしばらくして受付があり、気付かずに通り過ぎようとすると呼び止められますので、巡拝券を提示しましょう。
釈迦堂までは山中を歩くことになりますが、足場もよく途中に山王院や浄土院、椿堂、にない堂(常行堂・法華堂)など見所もありますので楽しめます。
メインとなる釈迦堂は比叡山に現存する最古の建物(豊臣秀吉が1595年に西塔に移築)です。
ただ昭和34年(1959年)に解体修理されたそうで、外観はきれいなので、見た目の古さはそれほど感じません。
次に西塔から横川地域へ向かいますが、本来なら釈迦堂の右側から居士林を経て徒歩(約90分)で自然歩道を行く予定だったのですが、台風の影響で居士林への道が立ち入り禁止になっていました。
仕方なく、西塔バス停からバス(580円)で横川地域に向かうことにしました。
また釈迦堂から少しわかりづらく、離れたところに織田信長の延暦寺焼き討ちから唯一逃れた瑠璃堂があるのですが、今回は見送りました。
バスで西塔から横川地域へ移動すると10分ほどで到着します。徒歩で行くのも楽しみにしていましたが、大幅に時間を節約することができました。
横川地域は横川中堂を本堂とした区域となります。人は西塔より多少多いような気がしましたが、個人的には見所はあまりなかったかな、といった感じです。
ただ、根本如法塔を見落としていたので少し心残り。メインとなる横川中堂は遣唐使船をモデルとされたとあってちょっと派手目の朱色です。
昭和17年に雷火で焼失し、現存の建物自体は昭和46年に再興されただけあって、まだ真新しさがあります。
横川中堂からは恵心堂、四季講堂、元三大師廟経由で一回りしました。
帰りはバスで東塔の延暦寺バスセンターまで(660円)戻り、再び坂本ケーブルで比叡山を後にしました。
比叡山は高野山と似て神聖な雰囲気を醸し出しています。見逃した箇所もいくつかありましたが大満足でした。観光客はやはり東塔に集中しますので、混む時間を避けたい方は早朝から行かれるのをおすすめします。
歴史ある寺院や神社というと、どうしても京都や奈良のイメージが強いですが、滋賀県も結構ありますね。次は日吉大社(後日行ってきました)、石山寺にもぜひ行きたいと思います。